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【チームワーク】「みんなで頑張ろう!」が機能しない理由。チームワークを高めるために知っておきたい落とし穴。

こんにちは!スポーツメンタルコーチ橋本勇郎です。

スポーツメンタルログでは、これまでさまざまなアスリートをサポートしてきた経験をもとに、「愛する競技を高いパフォーマンスで楽しむ選手を増やす」ことをミッションに、アスリートのメンタルについて発信しています。

今回は「【チームワーク】うまくいかないチームがはまっている落とし穴。「みんなで頑張る」が機能しない理由とは。」と題してお伝えします。

この記事はこんなスポーツ選手におすすめ!
・チームメンバーとの温度差を感じている。
・頑張りたいけど頑張れていないチーム競技の選手。
・チームが上手くいっていないという選手。

この記事では

・みんなで頑張るのは良いことじゃないの?
・どうしてみんなで頑張るはうまくいかないの?
・上手くいかない原因は?解決策は?

このような疑問に答えながら、

「チームになると人は手を抜いてしまう」

という現象についてお伝えしていこうと思います。

それではどうぞ!

みんなで頑張ろう!

チーム一丸となって頑張ろう!
みんなで勝とう!

チームスポーツをやっている人は、
このような言葉を聞いたことがあるかもしれません。

確かに、どんな競技でも強いチームは、
良いチームワークを築いているように見えますし、
まとまりがあるように感じます。

しかし、世の中にある多くのチームは
まとまりがなく、良いチームワークを実現できていないのが現状。

同じものを目指しているのに、
どうしてうまくいかないのでしょうか?

「みんなで頑張ろう!」がうまくいかない心理学的理由

みんなで頑張ろう!
チームで協力しよう!

そう言った言葉だけでチームがまとまらないのは心理学的な理由があります。

集団になると"無意識に"手を抜いてしまう。

1人より5人、5人より10人。
私たちは人数が多ければ大きな力が発揮できると思ってしまいます。

確かにチームではそうかも知れません。

しかし、逆にチームの中の個人は
人数が少ない方が力を発揮していることがあります。

この人が増えると、個人が無意識に手を抜いてしまうという現象
心理学では「社会的手抜き」と言います。

社会的手抜きの実験

この実験では、6人の実験参加者に
大声を出したり、拍手をしてもらったりして
個人の力を発揮しているかどうか調べました。

すると人数が増えていくにつれて、
一人当たりの音の大きさ(音圧)が下がっていく
という現象が起こりました。

さらに面白いのは、
「参加者は全て全力でやった」
という感覚を持っていたところです。

本人は全力でやっているつもりでも、
パフォーマンスが発揮できていない、
つまり、無意識に手を抜いてしまっているということです。

このように集団になることで個人が力を発揮しなくなることを
心理学のコトバでは「社会的手抜き」と言います。

どうして手抜きが起こるの?

では、どうしてこの社会的手抜きが起こってしまうのでしょうか?
これにはいくつか理由があると言われています。

義務的になっている

チームメンバーが手を抜いてしまいたくなる時、
チームの中には「〜しなければいけない」という言葉や雰囲気が多くあります。

あれもしなければいけない。
これもしなければいけない。

こう言った義務的な感覚が強く馴ると
私たちは反対に「そこから解放されたい(サボりたい)」
という感覚を無意識に持ってしまいます。

「〜しないといけない」

このコトバを使ったり、この感覚を感じてしまう時は注意しましょう。

他の誰かがやれば良いという状態

チームの中で自分自身が埋もれてしまっている時にも
手抜きは起こりやすくなります。

例えば、
・自分よりパフォーマンスの高いと感じるメンバーがいる。
・頑張らなくてもチームのパフォーマンスがでる。
・自分がチームにとって大事なメンバーと思えない。

こうした状況になると、
自分がチームの当事者であるという意識や
自分のやるべきことへの責任感
が薄れてしまいます。

自分が頑張れない時、
頑張れていない人がいる時は、
「その人が集団の中に埋もれてしまっていないか」
をチェックしましょう。

頑張っても評価されないシステム・思い込み

「頑張っても評価されない」

そう感じてしまうと
チームメンバーとしては頑張れなくなってしまうのは
なんとなくわかりますよね。

これにはいくつかあって
実際に頑張っても評価されない状況にある、
あるいは、実は評価されているのにそれを知らない
というようなパターンが考えられます。

前者であれば、評価できるようなシステムにする
後者であれば、評価されていないという思い込み自体を変える
という対策が考えられるかも知れません。

どうすれば手抜きを防げる?

チームになることによって、メンバーが手を抜いてしまう。
そんな問題をどうやって解決できるでしょうか?

チームメンバーのメンタルを考えた時にできる
3つの方法をこの記事ではお伝えします。

練習やチームの活動を面白くする

集団メンバーがそれぞれの活動に対して
面白さや、魅力を感じている時には
この手抜き現象が少なくなることがわかっています。

例えば、
練習に競争の要素を取り入れてゲーム化したり、
個人の成長を実感できるように振り返りを増やすなどの工夫をすると
チームメンバーも「今日も頑張ろう」と感じやすくなります。

「努力は夢中に勝てない。」

これは陸上競技で活躍された為末大選手のコトバですが、
チームでの活動にもこの視点を持ちましょう。

曖昧な部分を減らす

責任や当事者意識が薄いという問題には
メンバーそれぞれの役割や特性などが曖昧になっている
という原因が考えられます。

チームでパフォーマンスのために
・何を求められているのか(責任)
・何ができるのか(能力)
・そして何をしたいのか(意思)
これをしっかりと個人が確認することが重要です。

チームをマネジメントする側は選手がそれを理解できるように、
選手は自分自身に問いかけてみましょう。

チームの中にある「個人が果たす役割」を確認しましょう。

成果がわかる・評価できるようにする

メンバーが評価されていないと感じてしまうと、
頑張っても意味がないと感じてしまうことにもつながります。

特にチームでは
「他のメンバーや指導者からどう思われているか」
が非常にメンタルに影響しやすいもの。

しかし、ただ単に褒めれば善いというものではなく、
本人が納得できるようなコミュニケーションをすることが重要です。

・チームの評価基準を全体で共有する。
・メンバー個人の評価状況を確認する。

これができるようなシステムや機会を作りましょう。

まとめ:「チームになる」の良いところ、悪いところ

チームで頑張ろう。
みんなで勝とう。

そういった言葉を否定する訳ではないではありませんが、
「チームになることにはデメリットもある」
ということも一つ覚えておく必要があります。

これを踏まえた上で、
「良いチームワークとは何か」
「自分の役割とは何か」
と考えるのは非常に重要です。

メンバー全員が力を発揮できるような
チームをつくりましょうね!

この記事のまとめ!
・集団になると個人のパフォーマンスが下がることがある。
・原因は課題の魅力や当事者意識が低下していること。
・個人が力を発揮できるような工夫や仕組みを作ろう。

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